「暇。」

「いきなりどうした?」

ある日の昼下がり。
この国の女王である彼女が暇そうにしながらくるくると自分の髪を指先に巻き付けながら言った。



三題話で一週間バトン
No.4 ある昼下がりのお茶会



「暇ならば何時も兵士に口癖の"首を跳ねろ!"と言ってるお前がそれもせずそんな事言うなんて珍しい。」

くつくつと喉を鳴らしながら俺は笑う。
普段から"首を跳ねろ!"、と聞いてるから寧ろ聞かない方が恐怖すら感じる。
…だけども本当に明日は槍でも降るんじゃないか。
ハートの女王は不貞腐れた声色と共に溜息を吐く。

「それは爺に止められた。兵士が減るって言われたし。…暇ー…。」

椅子の背凭れに伸びをしながらハートの女王は毛先を指先でくるくると遊ぶ。
爺に止められる程首を跳ねる女王ってどんなんだよ。
まぁ、あの勢いだったら兵の数が減るのも無理はない。
一日一人何てもんじゃなくて、一日に何回も女王は命令をする。
跳ねられる兵は皆無実だ。
基本的に彼女の気分、もしくはストレス発散に使われてる所が多い。
それなのに国民はこの女王を支持してるのだから不思議な事である。

「んー…暇なら茶会でもするか。」

「何故私(わたくし)が貴様と茶会を開かねばならんのだ。」

眉間に皺を寄せてハートの女王は言えば今度は盛大な溜息を吐いた。
暇な癖して俺の提案は跳ね除けるってどうなの。

「どうせ暇なんだろ?…それに美味い紅茶とケーキ有るから付き合えって。」

「…付き合うっ。」

今迄暗い表情をしてた彼女が紅茶とケーキに釣られて笑顔になったのは言うまでもない。

* * *

「ん、美味いっ。」

「そりゃ良かった。」

フォークで皿のケーキをハートの女王は一口大に切り分ければそれを口へと運ぶ。
ケーキはチーズケーキでこの間女の子と遊んだ時に紅茶と一緒に貰ったものだ。
実家がそう言ったケーキを作ってる店らしく彼女曰く実家の父親の新作だと聞いた。
俺も先日食べたけど確かにそれは紅茶と良く合って又食べたいと思える程。
ハートの女王も気に入ったのかご機嫌良く笑ってる。
本当、普段からこんな風に笑ってれば良いのに。

「ハートの王。」

「ん、何?」

「美味かった。有り難う。」

「…!どう致しまして。」

俺の名前を呼んで満面の笑みで俺に礼を言うハートの女王。
その向けられた笑顔が可愛いと迂闊にも思ってしまった自分に恥ずかしさを覚えたのは俺だけの秘密。
…まぁ、たまにはこんな日が有っても良いか。

...The End

あとがき


オチは良くあるオチだよね!(黙れ)

でもときめいた王だけど多分暫くしたら又不機嫌なって首を跳ねろ!って言ってる女王が居ます(…)

だから王はそれにときめきを奪われると良いよ(笑)


そして最終だが…これ、茶…会?(笑)

ケーキ試食会の間違いだろ(自分で書いといて…)

紅茶ほったらかしごめんなさ…|||OTL


拍手有り難う御座いました。


2012.02.29


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