「ちょっ…!ちょっと何よー!」

「いーから来ておくれ!」

背中をぐいぐいとしいなに押され、突然部屋から連れ出された{{name_girl}}は声を上げた。



Happy Birthday



事の始まりは約10分前。
アルタミラのホテルの一室で本を読んで居た{{name_girl}}。
その読書の最中にしいな、ロイド、コレット、ジーニアスの4人がやってくれば、内ロイドと目線が合う。
目が合えばロイドは只何時もの様に笑えば何も言わなかった。
この状況に始めは突然の事に{{name_girl}}は首を傾げたが、その後冒頭に至る。

「ねっ、何処行くの?」

「いーからいーからさっ。」

背中を押されたまま{{name_girl}}は尋ねるが返って来る答えは先程と同じ。
だがその後連れ出された先は同じフロアに在る部屋でその部屋にはピンクのリボンに包まれた大きな箱が置かれて有った。
箱の大きさは丁度人が一人入れる程度。
その大きさに{{name_girl}}は目をぱちぱちと瞬きをさせて驚く。

「…な、何?あの箱…。」

「何言ってんだい、{{name_girl}}への誕生日プレゼントだよ。」

「おめでとうな!{{name_girl}}!!」

「おめでとう!{{name_girl}}!」

「{{name_girl}}!おめでとう!」

「皆…、有り難う…。」

コレット、ロイド、ジーニアスとしいなに続き、そう言葉を掛けられ{{name_girl}}は笑って礼を言う。
そして大きなプレゼントをコレット達から受け取れば、念入りに"私達が帰ってから開けてね"と、コレットに言われる。
その迫力と念入りな言葉に{{name_girl}}は"う、うん"、と内心苦笑しながらも頷いた。

* * *

「何が入ってるんだろ…。」

あれから皆が帰った後、{{name_girl}}はプレゼントを見詰めればポツリと呟く。
そして近くに有った椅子を手に取り台にしてプレゼントを開封する。
しかしプレゼントの中身は目を疑うものが入っていた。

「………?!」

そのプレゼントに声を失す程に驚けば思わずコレット達が出た扉の方を向く。
だが直ぐ様に視線をプレゼントの方に視線を戻せば箱の中身を覗き込む。
覗き込み目を凝らして良く見るもののそれでもプレゼントはやはり驚くものでそれは現実だった。

「だからって…。何でかな…。」

あはは、と苦笑して中身を見詰めればそれは手足を紐で括られ、口元にはテープを貼られ身動きが取れなくされて居る。
そして苦笑して居る{{name_girl}}にそれの目は"早く外せ"、と訴え、{{name_girl}}を睨む。

「そんなに睨まなくても直ぐに外し…っわ!?」

「…!?」

苦笑したまま{{name_girl}}はそう言うが中を覗き込みたのかそのまま箱の中に落ちた。
だが幸い高さは有ったが咄嗟の受け身で痛みはあまり無い。
鈍い痛みが{{name_girl}}の神経を伝う。

「痛た…。済みません、遅くなって。」

身体を起こしてそれに謝れば、口元に貼って有るテープを剥がし身動きが取れなくして有る紐を外す。

「4000年前の英雄が何でこんな所で拘束されてるんですか、クラトスさん。」

「突然背後からロイド達に狙われてだな…気が付けばこの状態だったな…。」

「本当何をしてるんですか…。」

呆れた様な声で{{name_girl}}は言えばクラトスは黙りそのまますっ、と立ち上がる。
そして背中に彼独特の天使の羽根が現れればその羽根に視線は向く。
だがその場から立ち去ろうとする相手が視界に入ると慌ててストップの声を掛けた。
ストップの声にクラトスは{{name_girl}}の方を向き、視線が合う。

「ちょ…っ、クラトスさん待って…!」

「…何だ。」

「わっ…私も一緒に出して下さい…。」

「…。」

{{name_girl}}の台詞に再度クラトスは黙り込む。
だが黙り込んだままクラトスは{{name_girl}}の手を握った。

* * *

あれからクラトスに箱から出して貰った{{name_girl}}は改めて自分のこれまでの経緯(いきさつ)を話す。
その経緯に納得したクラトスは小さく溜め息を吐いた。

「…つまり私が{{name_girl}}のプレゼントだと。」

「そう言う、事になります…ね。」

「フ…そうか。」

言い難そうに言葉を詰まらせて言えば、クラトスは小さく笑う。
だがその後に続く台詞に{{name_girl}}は度肝を抜かれる。

「…だったら、好きにするが良い。」

「…?!」

勢い良く顔を上げてクラトスを見詰めればゆっくりと口を開く。

「本当に良いんですか?」

「あぁ、構わん。」

「じ、じゃあ…。」

言葉を詰まらせて躊躇う様に切り出せば続きを言う。

「もう、会えないんですか?もう…、戻っては来てくれないんですか…?」

「…それは、無理だ。私とお前は敵なのだ。もうあの関係にはもどれんだろう。」

「…やっぱり言われちゃいましたね…。言われると思ってました。」

クラトスの返答に{{name_girl}}は肩を落とし苦笑すれば予想出来て居たのか苦い表情を浮かばす。
その様子を見て居たクラトスは{{name_girl}}の腕を引き、抱き寄せた。
突然のクラトスからの行為に{{name_girl}}は驚けば顔を赤くしてクラトスを見上げる。
見上げた先に在ったクラトスの表情は優しい笑みを浮かべて居り、そのままの状態で視線が合う。

「っ…!?」

「戻れないなら、今の内にして置いた方が良いだろう?」

「っ…クラトスさんって、偶に意地悪な事…しますよね。」

抱き締められたまま苦笑しながら横目でクラトスから{{name_girl}}は視線を外す。

「そうか?」

「今だけ、じゃなくてずっとこのままなら良いのに。…って、それが無理だから今こうしてるんですよね。」

「…ずっと、か…。」

優しい笑みを浮かべたまま抱き締める腕に力を込めればそっと{{name_girl}}の頭を撫でる。
その様子に{{name_girl}}は"何してるんですか…"、と聞く。
先程迄クラトスを見上げて居た顔は既に違う方へと向いて居た。

「…どうせ、今日だけだ。気にするな。」

「…私は気にしますよ、それ。そっか、今日だけなら…、私も言っても良いですよね。」

"クラトスさんだけ狡(ずる)い"、とふて腐れた声色で言えば直ぐ様にクラトスの腕を振り解き俯けばそのまま黙り込む。
突然の事に一度瞬きをして驚いたが{{name_girl}}の様子に"どうした"、と声を掛ける。
その声に{{name_girl}}は一度びく、と肩を震わせて反応を見せるが、その後に真剣な眼差しでクラトスを見詰めた。

「私、後悔したくないから…言います。どうせ今日だけなら言える時に言ってしまった方が良いです。」

「…?何の話だ。」

「私…、貴方が好きです。…好きなんです、クラトスさん…。」

「フ…、そう言う事か…。」

小さく笑いその言葉の意味を知れば、{{name_girl}}の頬に手を添え、キスを一つ落とす。

「…っ!?」

突然のキスに{{name_girl}}は目を見開く。
だがそのキスは一瞬で終わり、重なった唇は直ぐに離れる。

「そんな事を言われてしまっては"今日だけ"、では終わらせたく無くなるな。」

「え…?」

クラトスから聞けない様な言葉に{{name_girl}}は自分の耳を思わず疑う。

「意味が分からないか?」

「え…?それって誕生日、だからとかじゃなくてですよね!?」

「当たり前だ…そんな嘘を付いてどうする。」

再度ふ、と優しい笑みをクラトスは浮かべれば{{name_girl}}の目には涙が浮かぶ。

「嘘…信じられない…本当に?」

「本当だ。」

「…っ、クラトスさん…!」

今日は{{name_girl}}の誕生日。
その"今日"と言う誕生日は彼女にとって忘れられない思い出になりました。
Happy Birthday!
誕生日、おめでとう。

...The End

あとがき


この後あとがき書き換えました(2009.08.27)

取り敢えず今回の修正は範囲が大きいと思います。

前半に対しては大分追加しましたし…。

ちょっとギャグっぽい気もしますが大丈夫…だよね?(汗)

後はおまけもちょん切りました。

個人的に恥ずかし過ぎる…!


…にしてもこれは毎度ながらですが、ラストは相変わらず無理矢理です|||OTL


2005.04.26


第1修正・加筆:2008.02.06

第2修正・加筆:2008.09.06

第3修正・加筆:2009.08.27

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