科学班の室長の机の上は仕事が溜まり書類だらけ。
その"室長"が仕事から脱兎する事は日常茶飯事だ。
そしてそれを追う科学班のメンバーも又、日常的になって居る。
今回は逃げ出した室長を捕まえる事に成功したのか、書類の中に室長が埋もれて居た。



sugar sugar



「室長、コムイ室長。起きて下さい。」

「ん…{{name_girl}}何~…?」

書類に埋もれて居た時、眠って居たらしい。
寝ぼけた声を出して言えば、目を擦らせながら体を上げる。
書類の量は先程から何一つ変わって居ない様だ。

「やっと起きましたね。コーヒー、入りましたよ(…減ってない…)」

コムイの愛用のマグカップにコーヒーを注ぎそれを片手に、助手で有る{{muouji}}{{name_girl}}が持って来た。
最後にチラリと書類を見ながら。

「有り難う。」

「熱いので気を付けて下さい。」

一言礼を述べてコムイは{{name_girl}}からコーヒーの入ったマグカップを受け取る。
そして椅子に座り直し、受け取ったマグカップに口を付けた。

「室長、一つお尋ねして良いですか。」

「ん?何だい{{name_girl}}。」

「…仕事、進んでますか?私には進んでる様には見えないのですが。」

「…。」

{{name_girl}}の質問が図星を突いたのかコムイの顔に苦笑の表情が浮かぶ。

「…図星ですか。何か…考え事ですか?私で良ければ聞きますよ。」

「有り難う。…千年伯爵とノアの一族の事を考えて居てね。」

マグカップを机の僅かなスペースに置きコムイは溜息を吐く。

「…あれから彼らの居場所が全く掴めませんね。もうこんなに日が経っているのに…。」

「そうだね。私達も手を尽しているんだけど、中々掴めないよ。…こうしている内にも、沢山のエクソシストが…!!」

「…(あぁ、だからこの人は…、)」

ギリッと歯ぎしりを立て、苛立ちを隠せないコムイを見て{{name_girl}}は仕事が進まない理由を知る。
何時もへらへらとシスコンで普段から何も考えて無い様に見える彼もエクソシスト達の事を考えて居るらしい。

「…室長、大丈夫です。落ち着いて下さい。今、室長が荒れていたら誰が皆さんを指示するんですか?」

「{{name_girl}}…。」

「彼等なら大丈夫ですよ。信じましょう、彼等を。」

"そんなに彼等は柔じゃないですよ"、そう付け足して{{name_girl}}は言えば小さく笑う。
{{name_girl}}の言葉にコムイも救われたのか釣られる様にして笑った。

「…有り難う。そうだね…、信じよう彼等を。取り敢えず、今は{{name_girl}}の煎れてくれたコーヒーを頂くよ。」

「はい、有り難う御座います。」

段々と何時ものコムイに戻る事を{{name_girl}}は実感すれば嬉しそうに答える。

「でも、お味はそれで良いですか?何時もミルクも砂糖も入れて無いので…。」

「このままで大丈夫だよ。…まぁ、今は…砂糖が欲しかったかな。」

「…あ、す、済みません。」

再度コムイはマグカップに口を付ければコーヒーを飲む。
そしてマグカップを元の位置に置けば{{name_girl}}の手を引く。

「そう言う意味じゃなくてね、{{name_girl}}。砂糖は{{name_girl}}でお願いしたいんだよ。」

「…室長?どう反応を返せば良いのか分からないので止めて頂いて良いですか。」

困惑した声色で{{name_girl}}は言えば苦笑する。

「えー…?今日位はお願い。」

「…室長。駄目で――…?!」

子供の様に頬を膨らませてコムイは言うが{{name_girl}}は制止の言葉を無視すれば、更に腕を引けば{{name_girl}}の唇にキスを落とす。

「御馳走様、{{name_girl}}。」

「…。」

{{name_girl}}から唇を離せば悪戯っぽく{{name_girl}}の方へ顔を向けて笑う。
だが{{name_girl}}からの返事はない。

「{{name_girl}}…?大丈夫かい…?」

「だ、誰のせいで…!(駄目って言ったのに…!)」

「あ、戻った。まぁ、そんなに怒らないで?」

「っ…。」

制止を聞かなかったコムイの行為に{{name_girl}}は固まれば、次に掛けられた声に我に返る{{name_girl}}。
我に返った途端、{{name_girl}}は声を上げるが最早普段通りに戻って居る。

「…(本当にこの人は…!)」

* * *

こちら室長室の扉の向こう側。

「…どうするんですか?リーバー班長。入りますか?」

「ちょっとこの雰囲気じゃあ、入って何いわれるか解らんしな…。」

「でも室長、元に戻って良かったですね。」

"何処か辛そうだったから"、と扉から聞こえた声に耳を傾けながらリーバーと居合わせた{{name_boy}}が言う。

「まぁ…な。」

リーバーも又仕事に手付かずの彼を心配して居たのか短く返事を返す。

「…にしても、リーバー班長。今日はヤケに気弱ですね。入って下さいよ。」

「…放っといてくれ。」

「…。」

...The End

あとがき


この後あとがき書き換えました(2010.04.11)

修正前の前半の雰囲気から後半の雰囲気が中々耐えれませんでした…!

ラストはリーバー班長ともう一人居たのですが誰が居たのか分からなかったのでヒーロー登場。


2005.09.12


第1修正・加筆:2008.02.06

第2修正・加筆:2008.09.06

第3修正・加筆:2010.04.11

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