事実上は両思い。
だがお互いがお互いの気持ちを知らないだけ。
この兄弟もその中の一組。
act*3
「ほら、出来た。」
「有り難う、英介。湿布臭い…。」
「そりゃこんなにデカい範囲で貼ってるからな。」
湿布のセロハンをゴミ箱に捨てれば紅は俺に貼られた湿布に触れる。
紅の右頬には俺が貼った湿布が独特な臭いを漂わせて居て、俺と紅には距離が空いているのにも関わらず湿布が臭う。
さっきの授業の始まりの時に紅は右頬赤くさせて帰って来た。
それを見た時の碧の驚いた表情は何とも言えない表情だったな。
授業が終わってから紅の所に行こうとした矢先に、先生に捕まってたけど。
だからあの時の碧が俺に向けた目が怖くて怖くて。
"紅の事頼む"、って言いたかったんだろうけどそれ以上に必死になりすぎて目が睨む形になってて怖かった。
本当あれが女子とかだったら泣いてるな、多分。
「…まぁ、腫れが治まる迄はこのままだな。」
「えー…暫く臭いの嫌だ…。」
「それは諦め様な。」
ベットに座り唇を尖らせてムス、と頬を膨らませる紅に俺は宥める様に紅の頭を撫でる。
「うー…。」
「…で、その頬の腫れの原因は?」
湿布を貼った紅の右頬を指差せば膨らんだ頬は萎(しぼ)み、尖った唇は平たくなった。
そして苦笑しながら紅は右頬を腫らした原因を言う。
「始めはね、先生に呼ばれて職員室に居たんだよ。その帰りに一人の女子に呼び止められた。」
「誰何だよ、それ。ってか良く男子校の中に入って来たな。」
「美空の制服着てたし、リボンも緑だったから三年かな…。叩かれる時、前の彼女の名前言ってたから多分彼女の友達…かな。」
「何でそこで前の彼女の名前が…。」
「前の彼女、俺に好きな人が居るのに気付いた見たいでこの間それで振られたの。…や、振られるより見送られた感じ?」
「…。」
「頑張って、だって。…彼女もあの子に言ったんだろうな。あの子、だからこんな風に叩いたんじゃない?」
"きっと俺が許せないんだろうね"、と紅は付け足せば俺が湿布を貼った右頬を主張する様に右頬を指差す。
苦笑しながら言うその表情は辛そうで、本当に見るのも耐え難い時が有る。
紅は自分より周りを優先する癖が有るから俺からしたら紅には幸せになって欲しい所。
本当に、このままで良いのか?
紅…。
「…な、紅はこのままで良いのか?」
「良いよ。好きになっちゃ駄目なのに好きになった俺が悪いんだ。だから俺はその罰として幸せになっちゃいけないんだよ。」
「紅、」
「それに俺は一緒に居るだけで十分。気持ちは通じる事は無いけど…それで良い。もう、悪足掻きも疲れちゃったし。」
"あ、でも碧に恋人が出来たらその時は諦めなきゃ"、と付け足して言えば紅は苦笑する。
お互いの気持ちは通じてるのに、"双子"、の関係が紅と碧に立ちはだかる壁。
紅と碧のお互いの気持ちを知る俺としては何とももどかしくて仕方がない。
小さい頃からずっと思い続けたのだからもう報われても良いと思うんだけどな。
「…だからね、悪足掻きもこれで最後。あの子が最後。これ以上、こんな事を繰り返したって誰も報われない。」
「…碧は、大丈夫だろ。多分恋人は作らないから。」
「え、どう言う事?」
「ほら、碧って紅一筋、って所が有るだろ?だから紅に恋人が出来たら作るんじゃないか?」
「えー、さっき悪足掻き止める宣言したのに?」
碧と一緒に居れる事を確信したのか紅は嬉しそうにふふ、と笑う。
俺的にはこんなのじゃなくて気持ちが通じ合った時に笑って欲しいんだけど。
本当、この兄弟は健気過ぎ。
「もう少しさ、我が侭になっても良いと思うんだけど…?」
「っ、え…英介…?」
ベットに座り俺は紅を後ろから抱き締めて首元に顔を埋める。
ベットに座った時、ギシ、とベットが軋んだ。
俯いてて紅の顔は見えないけど裏返り詰まった声からして紅の顔は赤いんだろうな。
「…いや、何でもない。」
紅の首元から顔を離せば紅から離れる。
そして小さな溜息か俺の口から零れた。
繋がらない気持ち
(本当は繋がってるのに、)
To Be Continued...
だがお互いがお互いの気持ちを知らないだけ。
この兄弟もその中の一組。
act*3
「ほら、出来た。」
「有り難う、英介。湿布臭い…。」
「そりゃこんなにデカい範囲で貼ってるからな。」
湿布のセロハンをゴミ箱に捨てれば紅は俺に貼られた湿布に触れる。
紅の右頬には俺が貼った湿布が独特な臭いを漂わせて居て、俺と紅には距離が空いているのにも関わらず湿布が臭う。
さっきの授業の始まりの時に紅は右頬赤くさせて帰って来た。
それを見た時の碧の驚いた表情は何とも言えない表情だったな。
授業が終わってから紅の所に行こうとした矢先に、先生に捕まってたけど。
だからあの時の碧が俺に向けた目が怖くて怖くて。
"紅の事頼む"、って言いたかったんだろうけどそれ以上に必死になりすぎて目が睨む形になってて怖かった。
本当あれが女子とかだったら泣いてるな、多分。
「…まぁ、腫れが治まる迄はこのままだな。」
「えー…暫く臭いの嫌だ…。」
「それは諦め様な。」
ベットに座り唇を尖らせてムス、と頬を膨らませる紅に俺は宥める様に紅の頭を撫でる。
「うー…。」
「…で、その頬の腫れの原因は?」
湿布を貼った紅の右頬を指差せば膨らんだ頬は萎(しぼ)み、尖った唇は平たくなった。
そして苦笑しながら紅は右頬を腫らした原因を言う。
「始めはね、先生に呼ばれて職員室に居たんだよ。その帰りに一人の女子に呼び止められた。」
「誰何だよ、それ。ってか良く男子校の中に入って来たな。」
「美空の制服着てたし、リボンも緑だったから三年かな…。叩かれる時、前の彼女の名前言ってたから多分彼女の友達…かな。」
「何でそこで前の彼女の名前が…。」
「前の彼女、俺に好きな人が居るのに気付いた見たいでこの間それで振られたの。…や、振られるより見送られた感じ?」
「…。」
「頑張って、だって。…彼女もあの子に言ったんだろうな。あの子、だからこんな風に叩いたんじゃない?」
"きっと俺が許せないんだろうね"、と紅は付け足せば俺が湿布を貼った右頬を主張する様に右頬を指差す。
苦笑しながら言うその表情は辛そうで、本当に見るのも耐え難い時が有る。
紅は自分より周りを優先する癖が有るから俺からしたら紅には幸せになって欲しい所。
本当に、このままで良いのか?
紅…。
「…な、紅はこのままで良いのか?」
「良いよ。好きになっちゃ駄目なのに好きになった俺が悪いんだ。だから俺はその罰として幸せになっちゃいけないんだよ。」
「紅、」
「それに俺は一緒に居るだけで十分。気持ちは通じる事は無いけど…それで良い。もう、悪足掻きも疲れちゃったし。」
"あ、でも碧に恋人が出来たらその時は諦めなきゃ"、と付け足して言えば紅は苦笑する。
お互いの気持ちは通じてるのに、"双子"、の関係が紅と碧に立ちはだかる壁。
紅と碧のお互いの気持ちを知る俺としては何とももどかしくて仕方がない。
小さい頃からずっと思い続けたのだからもう報われても良いと思うんだけどな。
「…だからね、悪足掻きもこれで最後。あの子が最後。これ以上、こんな事を繰り返したって誰も報われない。」
「…碧は、大丈夫だろ。多分恋人は作らないから。」
「え、どう言う事?」
「ほら、碧って紅一筋、って所が有るだろ?だから紅に恋人が出来たら作るんじゃないか?」
「えー、さっき悪足掻き止める宣言したのに?」
碧と一緒に居れる事を確信したのか紅は嬉しそうにふふ、と笑う。
俺的にはこんなのじゃなくて気持ちが通じ合った時に笑って欲しいんだけど。
本当、この兄弟は健気過ぎ。
「もう少しさ、我が侭になっても良いと思うんだけど…?」
「っ、え…英介…?」
ベットに座り俺は紅を後ろから抱き締めて首元に顔を埋める。
ベットに座った時、ギシ、とベットが軋んだ。
俯いてて紅の顔は見えないけど裏返り詰まった声からして紅の顔は赤いんだろうな。
「…いや、何でもない。」
紅の首元から顔を離せば紅から離れる。
そして小さな溜息か俺の口から零れた。
繋がらない気持ち
(本当は繋がってるのに、)
To Be Continued...
あとがき
この後あとがきを書き換えました(2012.01.22)
英介は紅と碧のお互いを知ってるよ、と主張したかったお話。
修正は紅を叩いた女子の立場を修正。
修正前にうっかり女子を"クラスメート"と表記して慌てて書き直しました(…)
月森は男子校。
たまにこの設定がぶっ飛びます(マテ)
では中途半端のまま視点は紅へとバトンタッチ。
2012.01.12
修正・加筆:2012.01.22