まえがき
ヒーロー←ミクオです。
ミクオ片思いのお話。
それを踏まえてレッツスクロール。
自分の想い人を見てたまに疑問に思う事が有る。
「…(何で好きになったんだろう…)」
Tears 7Title
No.3 泣き声
本来機械のVOCALOIDに恋愛感情は無い。
その本来無い感情が有るのは公式型では無い非公式型のみ(改造の際に生まれるらしい)の様だ。
公式型にもこの感情は有る様だが、有っても極僅か。
その代わりに公式型には非公式型に比べて兄弟愛の様な絆的なものが非常に強い。
「…(本当…、何で?)」
ぐるぐると回る思考に答えは無く、永遠にリピートの道を辿る。
ミクオの想い人はマスター({{name_girl}})の双子の兄。
何時もニコニコ、ふわふわとした笑みを浮かべて居てKAITOと同じく何を考えて分からない。
元々消極的な為、分からないのはそのせいだろう。
「…っ、く…。」
「…(泣いてる…)」
皆が寝静まったある夜。
部屋の一室で泣き声が聞こえる。
声を押し殺して泣いてる様だが僅かに漏れる声にミクオは目を覚ます。
倒した体を起こして声の聞こえる方を見ればそこには小さく丸まる{{name_boy}}の姿が。
「…{{name_boy}}、」
「…っ!?」
名前を呼ばれて{{name_boy}}は身体を震わせれば埋めた顔を恐る恐ると上げる。
その時、顔を上げた{{name_boy}}と目線が合う。
「…ミク…オ。」
初めて出会った時は{{name_boy}}は昼夜問わず泣いて居た。
だが最近は何を思ったのかずっとこうして夜に{{name_boy}}は涙を流す。
「…何泣いてるの。」
「な、泣いて何か…!」
「嘘を吐くならもう少しマシな嘘にしなよ。泣いてたでしょ。」
ミクオの指摘に{{name_boy}}はドキリとしたのか咄嗟に首を振り嘘を吐く。
だが隠れて居ない{{name_boy}}の涙をミクオは指で拭いながら溜息混じりに言う。
「ここ最近ずっとお昼に泣いて無いな、って思ったら夜に泣いてたんだね。」
「…。」
「…何が有ったの。」
何も言わない{{name_boy}}にミクオは肩を竦めて小さく笑えばそっと頭を撫でる。
そうすれば{{name_boy}}はそのまま黙ってミクオの方に抱き付き背中に手を回す。
「…言いたくないなら言わなくて良いけど、あまり溜め込み過ぎても駄目だよ。」
「分かってるよっ…。」
ぐずぐずと泣きながらそう言い放てばミクオから離れようとしない。
まるで我が儘を言い親にしがみつく幼い子供の様だ。
「一人で溜め込んで言わなくて、自分の事言わないのKAITOと似てるよね。」
「なっ…。」
「僕は{{name_boy}}の力になりたいんだけど(好きな相手なら尚更…ね)」
「…っ。」
ミクオの言葉に{{name_boy}}は無言になれば背に回された手の力が更に強くなる。
「ふぇ…何でそんな事言うんだよぉ…っ…。」
まさかそんな言葉を掛けられるとは思っても居なかったらしい。
{{name_boy}}の瞳から先程より大きくなった涙が頬を伝う。
「…。」
「ふぇぇ…っ…ミクオぉ…。」
「…ちゃんと側に居てあげるから。」
泣き続ける{{name_boy}}にミクオは再度頭を撫でて宥める。
暫くはこのままの状態が続きそうだ、と思ったミクオだった。
...The End
あとがき
日中は情緒不安定のAKAITOを宥める為、泣くのを我慢するヒーロー。
でも我慢は1日持たずそのまま夜中に泣く事に。
泣き虫なヒーローは1日1回泣かないと気が済まない様子。
何か変な話になってしまった…。
お題にもそれてるか心配!
2010.06.02