「…ふぅ。」
街の一角に有るとある家。
その家には丁度その主が帰って来たのか扉がギィ、と音を発てて開く。
そして丁度その開く音を聞いた一人の少年が慌ててその中へと駆け込んだ。
Tears 7Title
No.7 泣き虫な恋人
「ゲンさん!」
「{{name_boy}}?って…、っ!?」
自分の後を付いて来たのか恋人の{{name_boy}}が目尻に涙を溜めてゲンの名前を呼ぶ。
そしてそのままの勢いでゲンは{{name_boy}}に組み敷かれる。
被って居た帽子はその拍子にゲンから離れ、パサリとゲンの近くに落ちた。
「っー…、な、に…。」
組み敷かれた衝撃で床に後頭部をぶつけたのか打った箇所に鈍い痛みが響く。
「ずっと…探したんですよ、ボク…。」
両手を押さえて{{name_boy}}はそう言えば涙が落ちる。
{{name_boy}}はゲンの恋人。
何時だって{{name_boy}}は泣いて居た。
目尻に涙を溜めて弱々しい声で自分の名前を呼ぶ。
その彼の何処に惹かれて、どうして好きになったのだろうか。
時折疑問に思ってしまう。
「あぁ…済まない。急な用事が出来てしまってな。」
「だからって言ってくれたら良かったのに…。」
今日1日自分の姿が無いと知りここ(自宅)まで追い掛けて来たらしい。
先程ゲンの名前を呼んだ後から小さく胸を上下に動かして居り、その姿はまるで母親に置いてけぼりにされた子供の様だ。
「次からは気を付けさせてもらうよ。ほら、手を退けて。」
「うぅ…。」
ゲンの指示通りに素直に{{name_boy}}は手を離す。
手を離すが、その場からは退こうとはせずゲンの上に乗ったままだ。
「どうした?」
「…。」
倒れた上半身を起こして黙る{{name_boy}}の顔を覗き込む。
覗き込み見えた表情(かお)は泣いて居り、瞳からは涙が零れ落ちて行く。
だがその横からは{{name_boy}}の手が伸びゲンの頬へと伸びる。
この行為が有るとそれは{{name_boy}}がキスをしたい合図。
「…。」
ゴクリ、と喉を小さく鳴らしてゆっくりと{{name_boy}}はゲンに口付ける。
その口付けにゲンも受け入れて答えてやれば背中に{{name_boy}}の手が触れた。
{{name_boy}}からキスをする時は何かを確かめる様にする事が多い。
まるで"ゲン"の存在を確かめる様で。
「…そんなに寂しかった?」
「えっ…。何、で…?」
唇を離してそう問い掛ければ図星を突かれたのか驚いた表情に変わる。
「こう言うこと(キス)する位だからどうなのかと思って。」
「だ、駄目ですか…?」
「いや、構わないよ。」
泣き虫で寂しがり屋。
それが{{name_boy}}と言う人間で有り、自分の恋人だ。
何時も自分の後ろを付いて歩き、居なくなれば丁度今の様に涙を流すのだ。
泣き虫の恋人の涙は絶えない。
そして今日も泣き虫な恋人は涙を流す。
...The End
あとがき
元の相手はマツバでした。
何を思ったのか気が付けばゲン氏に…(笑)
ゲンはゲームでしか私は見ないのでゲンさん難しい!
似非になってないかが不安で仕方がない作品になってしまいました…|||OTL
2010.08.03